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富山での子育てに役立つ
富山県のがん検診 助成を活用しよう
【何歳から?費用はどのぐらい? 乳がん検診のギモン】
乳がんは、がんの中で日本人女性が最も多くかかるがんです。今や女性の9人に1人が生涯で一度は乳がんを経験するとされています。30代から発症が増加するため、子育てママ世代も他人事ではありません。
乳がんは早期に発見・治療すれば治りやすいがんでもあります。そのため、日ごろからセルフチェックを行うと同時に、定期的に乳がん検診を受けることがとても大切です。
とはいえ、乳がん検診に関心はあっても、いつどのように受けたらいいのかわからず、育児に追われて後回しにしているママも多いのではないでしょうか。
今回は、はっぴーママサポーターへのアンケートでも多く寄せられた、乳がん検診の「対象年齢」や「費用」に関する疑問にお答えします。
■乳がん検診って何をするの?
一般的には、問診と乳房専用のX線撮影装置を用いた「マンモグラフィー検査」が行われます。受診する年齢や施設によっては超音波を使った「エコー検査」を行う場合もあります。
■どこで受けられる?
乳がん検診は、各自治体が行う「住民検診」や職場で実施される「職域検診」で受けることができます。職域検診で乳がん検診を受けられない人が、住民検診の対象になります。住民検診には、公民館などで行われる「集団検診」と、医療機関で受診する「個別検診」があります。
■何歳から受ければよい?
国は40歳から2年に1回の検診を推奨しており、40歳以上の女性は富山県内すべての自治体の住民検診で、乳がん検診を受けることができます。
また、市町村によっては20~30代から受けることができます。家族や近親者に乳がんや卵巣がんにかかった人がいる場合などは、受診を積極的に検討しましょう。
■妊娠中、授乳中は受けられる?
マンモグラフィー検査については、乳房を強く圧迫することで子宮が収縮するため流産の可能性があるほか、少量ではあるものの被ばくすることから、妊娠中は受けられないことがほとんどです。エコー検査は可能ですが、妊娠中は乳腺が発達して通常の状態とは異なることから、正確な判断が難しいことがあります。授乳中もエコー検査なら受けられますが、同じ理由で病変の判別が難しいことから、断乳・卒乳後、半年ほど経過してからマンモグラフィー検査を受けるのがおすすめです。
■費用はどのぐらいかかる?
各自治体の住民検診では、節目年齢や乳がんが発症しやすい「好発年齢」の検診費用を助成しています。富山県内では検診の自己負担額は数百円から3,000円以内で、年齢によっては無料で受けられる自治体もあります。
令和6年度の富山県内各自治体の乳がん検診の対象年齢と費用は表の通りです。
富山県内各自治体の乳がん検診における対象年齢と自己負担費用
市町村名 | 対象年齢 | 自己負担費用 |
富山市 | 40歳以上 | 600~2,900円 |
高岡市 | 40歳以上 | 無料~2,000円 |
射水市 | 30歳以上 | 無料~1,500円 |
魚津市 | 40歳以上(20~39歳で希望の場合は集団検診のみ可) | 無料~2,000円 |
氷見市 | 20歳以上 | 600~2,000円 |
滑川市 | 40歳以上 | 1,000円 |
黒部市 | 30歳以上 | 無料~1,700円 |
砺波市 | 40歳以上 | 無料~2,000円 |
小矢部市 | 年齢制限なし | 無料~2,200円 |
南砺市 | 40歳以上 | 500~2,700円 |
舟橋村 | 30歳以上(30歳未満は集団検診のみ) | 無料~1,500円 |
上市町 | 40歳以上 | 無料~1,500円 |
立山町 | 40歳以上(39歳以下は集団検診) | 無料~1,500円 |
入善町 | 30歳以上 | 無料~2,000円 |
朝日町 | 30歳以上 | 無料~500円 |
※はっぴーママ富山版編集部調べ
住民検診や職域検診ではなく、個人が自主的に受ける乳がん検診は原則全額自己負担ですが、しこりなど自覚症状がある場合は保険診療になるので、気になる場合は医療機関を受診しましょう。
■託児付きや夕方・休日受診ができる自治体も
自治体によっては、託児付きの検診日程を設けたり、夕方や休日に検診を実施したりしている場合もあります。仕事や育児が忙しく受診を諦めているママは、ぜひ活用してみてはどうでしょうか。
(はっぴーママ編集部 ママライターN)