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富山での子育てに役立つ
ことばの爆発期~3歳児の語彙を増やそう~

3歳前後になると、突然言葉の数が増え、まるで「語彙爆発」が起こったように感じることがあります。
この時期は、語彙力を伸ばす絶好のチャンスです。
語彙を増やすための効果的な工夫とアプローチを聴覚障害児を育てるママライターが、
言語聴覚士から受けている療育や自宅で行っている取り組みをもとに紹介します。
1.読み聞かせ
読み聞かせは、語彙を増やす最も効果的な方法の一つです。絵本を通じて、新しい言葉や表現を学ぶことができます。
子どもの興味を引く本を選び、毎日少しずつ読む習慣をつけましょう。
ポイントは、同じ本を繰り返し読むことです。繰り返し読むことで、自然に言葉が定着します。
毎日読むのが難しくても、時間があるときに読むだけで語彙を増やせます。
2.日常生活での語りかけ
日常生活の中で、子どもに対して積極的に話しかけることが大切です。
例えば、料理をしながら食材の名前を教えたり、外出中に目に入るものについて話したりすることが効果的です。
具体的な言葉や表現を使いながら、会話を楽しんでみてください。
最初は、「ワンワンいるね」や「お花きれいだね」と話してあげるだけでいいです。
子どもが見つけたものに対して、「ワンワンいた」を「犬がいるね」と少しずつ言い換えることで語彙を増やしていきましょう。
3.質問形式の会話
質問を交えた会話は、子どもの考える力を引き出すと同時に、新しい語彙を習得するきっかけになります。
例えば、「今日は何を食べたい?」や「この絵本はどう思う?」といった質問を投げかけ、答えを促しましょう。
子どもが答えやすいように、簡単な質問から始めると良いでしょう。
また、2歳から6歳頃になると「なぜなぜ期」が始まり、身近な物事や出来事について「なんで」「どうして」と質問を繰り返すようになります。
「なんで」と聞いてきたら、できるだけ答えてあげましょう。
4.歌やリズム遊び
歌やリズム遊びを通じて、言葉のリズムや韻を楽しむことも語彙を増やす助けになります。
童謡や手遊び歌など、楽しいメロディーに乗せて新しい言葉を覚えることができます。
親子で一緒に歌って、楽しい時間を過ごしましょう。
5.絵カードやフラッシュカードの活用
絵カードやフラッシュカードを使って、視覚的に言葉を学ぶ方法も効果的です。
絵を見せながら、その名前や特徴を説明することで、子どもの理解が深まります。
カードを使ったゲーム感覚の活動によって、楽しく学ぶことができるでしょう。
6.身の回りの環境を活用
家の中や外出先で見かける物や出来事を、言葉の学びに活用しましょう。
例えば、公園で見かけた動物や植物の名前を教えたり、買い物中に商品名を一緒に覚えたりすることができます。
身の回りの環境を通じて、実際の物や出来事に関連付けた言葉を学ぶことが、語彙の定着に繋がります。
7.親子の会話を大切に
最後に、子どもとのコミュニケーションを大切にすることが何より重要です。
親子の会話を通じて、子どもは安心感を得ながら、新しい言葉を自然に学びます。
積極的に話しかけ、反応をしっかりと受け止めることで、子どもの言葉の発達をサポートしましょう。
「ことばの爆発期」は、子どもの成長を実感できる貴重な時期です。
この時期に、親子で言葉の楽しさを共有し、語彙力を育む取り組みを積み重ねることで、子どもの表現力の土台を築くことができます。言語聴覚士から「忙しくても、子どもの目線でコミュニケーションを取ることが大切」とアドバイスを受けました。
子どもに寄り添って声をかけることで、「ママやパパと話したい」「いろいろな言葉を覚えたい」という意欲が育ち、自然と語彙が増えていきます。
我が家の聴覚障害児も、2歳頃に「ことばの爆発期」を迎え、3歳になる現在では健常児と変わらないコミュニケーションができるようになりました。
この成長を通じて、親子で楽しく言葉を交わすことが、子どもの語彙力や表現力を育む大きな力になると感じています。
どんな小さな会話も、子どもにとっては大きな学びのチャンスです。
親子のコミュニケーションを楽しみながら、子どもの成長を優しくサポートしていきたいですね。
(ママライターS.E)